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    ユダヤ教とイスラム教の敵対構造の解説

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    ユダヤ教とイスラム教の敵対構造の解説~その3~




    2023年10月24日

    その3 「アブラハムの家庭が悲哀と恩讐の火種を点した」

    アブラハムは一つの部族を率いる遊牧の民の部族長でした。彼は部族を率いて旅をしていました。ある時飢饉に見舞われ、異邦の民の国であるエジプトに立ち寄らなければなりませんでした。

    アブラハムにはサライという妻がいました。サライは絶世の美女でした。
    そこで、アブラハムは自らの命乞いのために、妻サライに兄弟だと偽ってほしいと懇願します。

    なぜならば、エジプトの王パロが美しサライを見初め、きっと、夫である私を殺すだろう。しかし、兄弟であればパロも殺すことはしないだろう。とアブラハムは自らの命乞いのために、妻の貞操までもパロに譲渡しようとしました。

    そこで、サライは自らの貞操を守るために疫病にまで侵されて、生命を掛けて夫に対する愛と貞操を守りました。
    そのことがパロの知るところとなり、パロは、大層サライの貞心的な愛に対して感動されて、パロの配慮によって、アブラハムの一族は、十分の食料と物資と男女の奴隷を与えられて、エジプトを解放され、無事に、カナンの地に落ち着くことになりました。

    ユダヤ教とイスラム教の敵対構造

    しかし、アブラハムとサライの夫婦には一つの大きな悩みがありました。

    それは、子供がなかなか授からないことでした。サライは不妊の女であることを悩み苦悶していました。アブラハムの血統を何とか残したい思いでいっぱいでした。

    そこで、大きな決断をして、アブラハムに願い出ました。
    「私の下女にエジプトのパロから与えられたハガルという女性がいます。あなたはその下女によって子孫を残してください」と。

    ハガルはやがて身ごもりイシマエルという子を産みました。
    しかし、下女であったハガルは、女主人であるサライを見下すようになっていきました。

    その後、天使がアブラハムのもとに降りてきて、
    「アブラハムよ!! サライの名をサラと改めなさい。サラはやがて身ごもり子を産むであろう。そして、イサクと名付けなさい」
    と言われ、アブラハムはその時、含み笑いをしました。
    なぜならば、アブラハムもサラも年老いて、サラは女性の月のものである生理もすでになかったからです。

    しかし、予言通りサラは身ごもり子供を授かりました。
    名前をイサクと名付けました。

    サラは女主人である自分を、今まで見下げて軽んじてきたハガルを許すことができず、アブラハムに懇願してハガルとイシマエルの親子を荒野に追放して、合法的に葬り去ろうとしました。
    アブラハムはサラの言葉を受けてハガルとイシマエルを荒野に追放しました。

    ハガルとイシマエルの親子は荒野で水も尽きて、生き絶え絶えの砂嵐の中で天使に出会いました。
    「ハガルよ!! 汝の子、イシマエル人を大いなる国民とするであろう」と。
    砂嵐が去り、ハガルとイシマエルの前に井戸が現れ、命を永らえました。

    次に、天使はアブラハムのもとに現れ
    「アブラハムよ!! 汝の子、イサクを燔祭として捧げなさい」
    アブラハムはやっとの思いで授かった我が子、イサクを献祭するために、モリヤ山まで三日三晩、悩み苦しみながら登っていきました。

    ユダヤ教とイスラム教の敵対構造

    アブラハムは神から与えられた者を、神が返しなさいといわれるのであれば返すしかない、と観念して燔祭に捧げることを決意します。
    そして、我が子イサクに、火と刃物をもって刃を向けようとしたその時、
    「アブラハムよ!! 汝が神を恐れる者、と今知った。汝の子、イサクに手を掛けてはいけない」
    すると、藪の中で一頭の雄羊が、角を茨に絡ませていて、彼はその雄羊を燔祭につけました。

     

    これが、アブラハムの家庭に起きた出来事を要約した内容です。

    次回は、いよいよこの事柄を地球論的証明に基づく法則と宇宙論的証明に基づく法則を凝縮して見事に体現していることを、分析いたします。
    その4「アブラハムの家族に起きた悲哀と恩讐の三角関係」

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    その1 「旧約聖書はアダム家庭から綴られた家系図」

    その2「なぜにユダヤ教とイスラム教は争うのか」

    その3「「アブラハムの家庭が悲哀と恩讐の火種を点した」

    その4「アブラハムの家庭に起きた悲哀と恩讐の三角関係」

    その5「本妻と妾、実子と庶子の悲哀と恩讐の法則」

    その6「女性の心情基準で受胎する魂の次元が決定する」

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